「春を取り戻しに」
2009年4月5日(日)
高速の料金所。
カーナビが「料金は5550円です」と言っている。
ドキドキ、通過――表示は「1000円」。
おお、やっぱり1000円なんだ!
今朝は暗いうちに家を出て、
いつの間にか過ぎ去ってしまった春を取り戻す計画。
1000円になって2週目、今日はそんなに混んでもいない。
山道を登ると、道端に黄水仙が明かりを灯したように並ぶ。
春の色、それは黄色。
登るにつれ、おや、さっきまで咲いてた花が突然蕾に。
わずか200メートルほど進むと、
雪を割って新芽が出たばかり、でもちゃんと蕾をつけて。
春を待ちかねたと、全身で叫ぶ。
ふきのとうも顔を出してる、
わ〜 ここはまだ春が始まったところなんだ。
高度を上げるとともに、盛りの春からつぼみの春へ。
アオバトがいる、これも春を告げる鳥。
枯れ枝の間からしか顔を見せてくれないけど。
桜を探すつもりだったのに、それどころか梅が満開。
ここではまだ、冬が終わったばかりのよう。
点在する別荘らしき建物のほとんどに人の気配は絶えていて、
でも中には白い煙を煙突から上げているのもある。
独り住む人がいるのか。
遠山に白い残雪も見え、季節を2ヶ月はさかのぼったかな。
なんとなく得した気分。
車を一番上に止め、カメラを担いで歩く。
遠く斜面を登っていくキツネ?のふさふさした白い尻尾
驚いてそばから飛び去るヤマドリの赤く長い尾羽、
あ、しだり尾。
みんなしっぽしか見せてくれないの?
あきらめて降りる。ふもとの里でも桜は硬い蕾だ。
きらきらと陽光が降り注ぐ川のほとり、
桜並木は赤みがかった枝を連ねて並ぶ。
一日季節を元に戻して、野山で遊ぶ贅沢。
土筆に子供の頃を思い出す。
九大田島寮で毎年ツクシ摘みをしたっけ、
一部の人にしか通じない話だけど、
あのあたりも取り壊しですね。
すべては流転するんだ・・・