「森のなか」
2009年4月13日(月)
春の森はどんなかな?久しぶりに訪れる。
しんとした森に深呼吸
「太古より斧入(い)らぬ森」、ここは人の手のはいらぬ原生林。
ヤブレガサの芽を探すが、開いたのばかり。遅かったか・・
2時間ほど登ってようやく出会う。
これが好きなんです、可愛いでしょう?
開くと森はこんな感じに
いっぺんににぎやかになる!
日差しを浴びて、明るい傘が道を照らす
小鳥がさかんに鳴いている。
3Mまで近づくミソサザイ、ペアで明らかに営巣場所を
リサーチしているヒガラ、ゴジュウカラ。
おや、2Mまで来た。
でも、今日は登山だからと、カメラも出さないで歩く。
急傾斜は好き。だって短時間に高度が稼げるから。
足腰の筋肉を、厳しく使う心地よさ。
身体が喜んでいるのが分かる。
向かいの山があっという間に低くなって、
見下ろす尾根には裸の木々。
うす茶色の起伏が続き、ここでは春はまだ眠っている。
汗をかいて岩場を登ると、忘れていた感覚がよみがえる。
若い昔に攀(よ)じた、冷たい岩の感触。
あの頃の体力はもうないから、今は安全に。
しっかりと岩を掴み、体重をずずっと移動する。ちょっと怖い。
筋力の衰えと共に、バランスが悪くなってるのは
よく分かっているから。
登り尽きるとやはり気分がいい。
リュックから食糧を取り出す気分はしあわせ。
しかし独りの山は長居も無用、早々に下山。
先ほど緊張した岩も、今度は簡単に思える。
一つ越すとこんなもんか。
昨日から考え続けた問題が、
だんだんに頭の中ではっきりとしてくる。
一歩一歩踏み出す足とともに、
モヤモヤとした事象は澄み切って、
結論をあとに置き去る。
足もとに気遣いする必要のない場所へくると、
私の態度はもう決まった。
だから山が好きなんだ。
ああだけど、春の森はなんて素晴らしい!
スミレは咲きこぼれ
ブナは美しい肌を見せる
日ごろ使わぬ筋肉が痛む、しかし私の足取りは軽い。
ふもとへ向かって森をくだる。